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1995年、スクールカウンセラー が学校に派遣されるようになってから25年たつ。社会や学校もかわり、スクールカウンセラー の果たす役割も大きくなっている。今回は、スクールカウンセラー についてよく知り、よく活用して、より良い学校になってほしいとおもいまとめてみた。

Contents

スクールカウンセラーの業務

児童生徒のカウンセリング

カウンセリングルームにて、児童生徒のカウンセリングをおこなう。場合によっては、授業参観や普段の様子を空いている時間に観察もする。また、SCだよりを発行したり、カウンセリングルームを整え、児童生徒が安心して相談に来れる環境をつくる

保護者に対するカウンセリング

保護者が、スクールカウンセラー に相談することで、保護者自身あるいは子どもについて深く理解でき、保護者と児童生徒の関係がよくなるケースが多々ある。児童生徒だけではなく、問題行動をもつ親はぜひ利用してもらいたい。

児童生徒に対するアセスメント

カウンセリングなどを通して、児童生徒の心理的課題を評価(アセスメント)する。たとえば、心理テストをおこなったり、様子から、発達段階に課題を見いだせることも多い。

教職員に対するコンサルテーション

担任と個別にあるいは、管理職も含めケース会議などで、児童生徒の様子をつたえ、助言をあたえる。不登校生徒は学校に来ないため、状況や変化を見つけづらいが、スクールカウンセラーの助言により、登校復帰を促すタイミングを見いだすこともできる

緊急時の対応

緊急事態には、校長などの要請により、スクールカウンセラー が事態の対応にあたれることもある

心理に関する研修

可能であれば、教職員向け、保護者向けに心理に関する研修をおこなう。最近は、変わりゆく社会の中で、人間関係の希薄化などもある。ソーシャルスキルトレーニングの研修もよいかもしれない。

学校課題への対応

いじめ、不登校、暴力、自殺、虐待などへ支援をおこなう。また、小学校と中学校セットで派遣されているカウンセラーがほとんどなので、小中の連携もおこなう。

スクールカウンセラーの効果

不登校児童生徒の登校きっかけへの効果

中学校では、スクールカウンセラー の指導が、登校きっかけにつながったという割合が、担任の先生の家庭訪問についで2番目に高い割合であることがわかる。

文部科学省2005:不登校児童生徒への指導の結果、登校するようになった児童生徒に特に効果があった学校の措置

スクールカウンセラーの課題

スクールカウンセラー の質の差の問題

  スクールカウンセラーの配置の拡大に伴い、資質や経験に違いが見られたり、学校における活用の仕方に大きな差が見られるなどの課題も指摘されている。

限られた勤務時間の問題

スクールカウンセラーの1校当たり勤務時間数が週4~8時間程度に限定されている。私の学校は、週1回7つの相談時間があるが、毎週利用する生徒が7人いた場合、その児童・生徒以外は相談を受けられないことになる。

スクールカウンセラー の効果まとめ

スクールカウンセラー のカウンセリングは、児童生徒だけでなく、保護者にも進めることで、児童生徒と保護者の関係もよくなることがわかった。また、不登校児童生徒の登校きっかけにも担任の家庭訪問の次に効果があることだということもわかった。教師だけでなく、外部の心理の専門家に協力してもらい、学校の様々な問題に対処していければ良いと思った。また、スクールカウンセラー の勤務に関しては、まだ課題が多いので、人が増えたり、勤務日数が多くなるとなお良いと思った。

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